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酒蔵リノベーション オフィス

2019年度日本建築家協会優秀建築選 (日本建築家協会)

掲載誌

JIA建築年鑑2019-2020(日本建築家協会)

東日本大震災で被災した酒蔵のリノベーションである。敷地は、街道に面し、生産・販売等の各施設が複数棟建っている。東日本大震災後、被災した施設群は改修や建替を行いながら継続的に復旧整備を行ってきた。本計画は、敷地内にある震災後に耐震補強を行い倉庫として利用していた原料蔵の内部をオフィスにリノベーションする計画である。

 リノベーションを行うにあたり、工業製品を割り付けるためのモジュール、工業製品の素地を生かした使用、設備機器や配管部材の露出を共通ルールとした。時を経て圧倒的な存在感を持つ既存の木構造体と明確なルールに基づいて空間に配置された工業製品による装置の併存が互いの存在を浮かび上がらせ、独特な空間の様相を生み出して新旧の時間をつなぎ、穏やかな生活の背景を作り出している。

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